日露青年交流事業“モータースポーツ交流プログラム”開催レポート 共催 : 日露青年交流センター、一般財団法人日本モーターサイクルスポーツ協会 日 時 : 2014年8月14〜20日 開催地 : 北海道留寿都村・札幌市 写 真 : EZO-MOX 日露青年交流事業は、二国間における国民レべルの人的交流を促進するため、日本・ロシア両国によって結ばれた協定に基づいて、毎年500人規模を目安とし、さまざまな分野で行われているものですが、モータースポーツの分野では、今回が初めての事業となりました。外務省の外郭団体である日露青年交流センターと、MFJが共催するもので、今年度はロシア・サハリン州から10名のライダー(ロシアモーターサイクル協会会員)を北海道に招聘。来年度は、日本からサハリン州への派遣を予定しているものです。サハリン州は、北海道の稚内市から最短距離で43kmという近い外国。稚内港とコルサコフ港の間には、ハートランドフェリー(日本)が定期便のフェリーが就航しており、物流の面でも、もっとも近い隣国になっていると言えます。 サハリンは、北海道とほぼ同じ面積ですが、人口は約10分の1程度の58万人。州都のユジノサハリンスクを一歩出ると、自然がいっぱいという土地柄で、モトクロス、エンデューロともに公式なシリーズ戦が開催されており、ライダーのレベルも年々向上しています。個人レべルでは、わずかながら北海道の愛好家と交流が持たれてきましたが、なかなか本格的な交流に発展しないという状況が続いています。しかし、せっかく近い隣国、隣同士の島であることから、北海道のライダーともっともっと親しく交流したい、という希望が、サハリン側のライダーたちに強くあり、それがこのたび北海道側の愛好家を動かし、実現に至ったものです。 当初、ロシア選手の来日は8月12日の予定でしたが、台風10号の影響でフェリーが欠航。そのためスケジュールが2日遅れて、8月14日からの来日となりましたが、予定の行事は8月14日のライディング講習がキャンセルとなっただけで、後は順調に行われました。8月15日は、ライディングスクール+整備技術講習会では、北海道のモトクロスIAライダーで、札幌科学技術専門学校の教員として整備技術の指導を務める武田善道氏、同じくモトクロスIAのベテラン源治篤氏が講師を努め、ロシア参加者と北海道の一般参加者が、レッスンを受けました。 8月16日、17日は、留寿都の新しいオフロードコース「BIG BEAR(ビッグベア)」でのモトクロス競技会、クロスカントリー競技会が行われました。こちらもロシア参加者と日本の参加者が参加。モトクロス競技会には、北海道のトップライダー、沼田き誠司選手をはじめ、全日本選手権に参加しているライダーも集まり、ロシア選手とともに素晴らしいライディングを見せました。 ▽リザルトはこちらからご覧ください。(PDF) 競技会の翌日、8月18日には、札幌の研修施設で、国際競技講習会を開催。ロシア参加者と日本側参加者あわせて25名が参加。日本とロシア双方の競技会開催の現況報告を中心に、将来のより活発な交流を目的に、さまざまな情報交換が行われました。講師には、日本から源治篤氏、沼田誠司氏、ロシア側からは、エルズベルグロデオやルーマニアクスといった国際的なエンデューロ競技会にも参加しているオレグ・ビビコフ氏が参加。各講師の講義の後は、質疑応答の時間が設けられましたが、予定時間を超えるほど活発な情報交換が行われました。 交流プログラムには、日露青年交流センターから渡邉修介事務局長、MFJからは大島裕志会長、MFJ北海道西山裕之会長も参加。また、開催地である留寿都村からも場谷常八村長にもご参加をいただきました。ロシア参加者は、8月20日に稚内港から帰国の途につき、今年度の日露青年モータースポーツ交流プログラムは無事終了しました。来年度は、日本のライダーの派遣を予定しています。今回のブログラムを契機として、サハリン州をはじめとするロシア極東地域と、日本のライダー間の交流が、より活発になることが期待されます。 日露青年交流センター http://www.jrex.or.jp/