全日本ロードレース最多40台が出走したST600クラス決勝レース。ホールショットは岡本裕生が奪う。小山知良が2番手、予選6番グリッドの國峰啄磨が好スタートを切り、荒川晃大が僅かに膨らんだすきに3番手で1コーナーを立ち上がる。オープニングラップは岡本が制し、2番手小山、3番手國峰、4番手荒川、5番手南本宗一郎、6番手埜口遥希、7番手横山尚太、8番手鈴木光来、9番手阿部恵斗、10番手佐野優人の上位10台。
レース序盤、岡本を先頭にほぼ等間隔の長い隊列であったが1分53秒台で周回する南本までがワンパックで5台がトップグループを形成する。5周目、ホームストレートでスリップストリームから抜けだした小山が岡本をパスしてトップを奪うも、3コーナーで岡本がインを突くが、その先の左50Rでアウトから小山がかぶせてトップを奪い返す。6周目のホームストレートでは、今度は岡本が小山をパス、そして荒川も國峰をパスしてそれぞれ順位を上げる。岡本と小山、國峰と荒川がバトルを展開し、南本はやや遅れ単独5番手走行を続ける。
その後方では、オープニングラップを12番手で通過した長尾健吾が上がってきて阿部と6番手争いを展開する。8周目の3コーナーで3番手争いをしていた國峰が痛恨のスリップダウン、戦線から離脱してしまう。これで荒川は3番手単独走行となる。
6周目にトップに立った岡本はレース終盤まで小で山のマッチレースを展開する。荒川は徐々に先頭グループから引き離され単独3位走行を続ける。南本も単独で4位走行。その後方5番手争いが激しい。長尾と阿部が周回毎に順位を入れ替えるサイドバイサイドを展開する。
迎えたファイナルラップ、「1コーナーのブレーキングで勝負すると決めていた」という小山は14周目の上りセクションからピタリと岡本の背後に付けてホームストレートでスリップストリームに入るとイン側のラインからレイトブレーキングを見せ岡本をパスしトップを奪う。小山は巧みに岡本のブロックラインを通って抜かせない。そして第2ヘアピン手前の高速250Rでワイドなラインを取るとアウト側にいた岡本は外にふくらみ僅かにアクセルを戻してしまう。ジェットコースターストレートから上りセクションで小山の背後から攻め入るすきを伺うが僅かに届かない。最終コーナーでピタリと背後に付けて、立ち上がりで横並びとなってゴールラインを通過。僅か100分の2秒差で小山が優勝を果たす。岡本は悔しい2位。3位に荒川、4位南本、激しい5番手争いは長尾に軍配が上がり6位に阿部、7位佐野優人、8位鈴木、9位横山、10位に岡村光矩の上位10台であった。 |